むち打ち症と中心性脊髄損傷
文字通り、頚髄の中心が損傷しているという傷病です。頚髄の中心部は主に上肢に行く神経線維が集まっており、下肢に行く神経は外側寄りですので、上肢の症状が顕著に現れるという傷病です。
中心性頚髄損傷は頸椎椎間板に加齢性の後方膨隆があり、椎間板と脊髄との隙間が狭くなっていて、僅かな衝撃で頚髄が損傷しやすい状態になっているため生ずることがよくあります。
そのような状態は椎間板の後方膨隆があることから「頸椎椎間板ヘルニア」と脊柱管が狭くなっているので、「脊柱管狭窄症」と名づけられることもあります。
また、「頸椎症性脊髄症」と傷病名がつきます。
このような事故により中心性頚髄損傷となりやすい要因(多くは加齢性の要因)傷病名が「頸椎捻挫」か「中心性頚髄損傷」かは極めて重要なことです。後遺障害の等級に大きな影響があります。
多くの場合、整形外科医は交通事故と被害者から聞いて、「頸椎捻挫」として治療をします。しかし、症状が重く、改善もしないので、精密検査をしたところ、「中心性頚髄損傷」と判明することがあります。
「中心性頚髄損傷」と判明した時点において、事故から相当の年月が経過しているため、事故による後遺障害と認定されず、裁判をしても極めて不利な立場に立たされます。
医師は「頸椎捻挫」として治療しているため、カルテには事故直後から「頸椎捻挫」の症状のみ(頚部痛、頚部可動域制限、上肢のシビレ・痛み)程度しか記載されておらず、整形外科医の中で「これは普通の頸椎捻挫ではない」と気付き、入院をさせ、中心性頚髄損傷としての治療を行う者は少数です。むしろ、鞭打ち被害者が激しい症状が生じていることを訴えても、聞く耳を持たず、漫然と治療を続ける者が多数です。
このような医師により被害者が圧倒的に不利な状況に置かれることがあります。そのためには転院をしたり、MRI等の精密検査をすることが必要です。但し、闇雲に転院しては因果関係が途絶えてしまう為、必ず、紹介状を取り付けて転院する事です。
なお、調査事務所では中心性頚髄損傷として後遺障害が認定されるにはMRIのT2強調画像で高信号が認められる事が絶対です。
傷病名が中心性頚髄損傷で上記のMRI所見が認められる場合は9級以上、傷病名は中心性頚髄損傷だが、MRI所見が認められず、スパーリングテスト、ジャクソンテストが陽性の場合は12級、スパーリングテスト、ジャクソンテストの陽性所見も認められない場合は14級ないし非該当と認定されているようです。 但し、このあたりの基準は全くオープンにされておりません。調査事務所はあくまでも労災を基準としていると言われておりますが、被害者の中では、労災2級・自賠責14級の被害者もおられます。最近、多くの被害者が中心性脊髄損傷と診断書には記載されておりますが、実際、画像を見るとT2画像に高輝度が見られない被害者が大多数です。被害者は、非該当・14級の通知書が来て混乱しはじめます。そして相談に来られます。相談に来られるのが遅すぎます。何も検査をしていない状況ですから・・・先般の国土交通省では、あくまでも労災の基準に沿って認定をしている・又画像所見が無くとも認定していると言ってましたが、実際は、画像所見が無いと認定はしない。又、あくまでも認定を下すのは、自賠責との事、では何故国土交通省には補償課があるのか?これから徹底的に追求していくつもりでおります。
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